さゆぽんの防犯対策インタビュー

防災行政無線を活用した独自の「注意喚起」で防犯への区民の意識が高まる

さゆぽん 特殊詐欺対策についても伺いたいのですが、振り込め詐欺、オレオレ詐欺については、未だに連日のように報道されています。荒川区では、その撲滅に向けて、ラッピングバスを走らせ注意を喚起したり、だまし電話の話術例やその対応対策を周知させたり、「電話自動通話録音装置」の無料提供もされているんですよね。

西川 太一郎 装置の無料提供は4000台を越えました。おそらく23区で今一番の設置率だと思います。今年に入って、江東区で「アポ電」からの強盗殺人事件がありましたね。それを契機に区民の方から、この装置への問い合わせや申し込みが多数ありました。
事件や事故、防犯や防災を考える時に、私は日頃のご近所さんとのお付き合いがとても大切だということを思うんです。些細なことなので、今時はそうしたお付き合いをしない人も多いですが、所轄の署長さんをはじめ警察の皆さんは、地域、もっと小さく「ご近所」のコミュニケーションが、暮らしにとって、特に防犯・防災という点においてとても大事だということを、数々の現場での経験から、身を持って感じていらっしゃいます。その実体験を話してくれる機会があったら、ぜひ行って聞かれるといいと思います。非常に役に立ちますから。

さゆぽん 先ほどの見守り協定もそうですが、ご近所さんの大切さも同感です。特殊詐欺についても荒川区では減少傾向とのことですが具体的にお聞かせください。

西川 太一郎 昨年1年間で東京都全体では約84憶円、国全体では約360憶円、つまり「1日1億円」の資金が、不正な団体に流れました。荒川区では38件で前年比マイナス17件、被害額は5800万円で前年比マイナス1億円と、格段に減少しました。
さまざまな対策を講じた結果ではありますが、中でも独自の対策として、防災行政無線を活用した「受け子撃退作戦」があります。区民から詐欺の電話がかかってきたと通報があると、屋外スピーカーで「今この地域に詐欺の電話が入っています」と、詐欺の電話が入った地域に限定して屋外スピーカーを使い、住民に注意喚起をします。放送にはもう一つ、大切な目的があります。「受け子」という現金を取りに来る役(少年少女が多い)が、付近に潜伏しながら待ってる状態なので、受け子役の少年少女に放送を聞かせて犯行を躊躇させ、断念させるという効果も狙っています。これは警察の皆さんからも「効いている」と、高い評価をいただいています。
こういった放送をほぼ毎日しています。昨年2月に開始した当初は「うるさい」というお叱りも多かったのですが、今はほとんど無くなり、「放送があったお陰で助かりました」と感謝の言葉をいただくようになりました。頻繁に放送されることで、区民の特殊詐欺への意識が高まり、詐欺の電話があった、ハガキが来たなど通報してくださるようになって、手口がいろいろわかるようになってきたことは、とても有り難いです。


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