安全・安心まちづくりに貢献
「東京都安全・安心まちづくり条例」は、平成15年10月1日に施行されました。
条例には、NPO法人東京都セキュリティ促進協力会の設立目的と同じく、犯罪のないまちづくりのために、さまざまな指針が定められています。
NPO法人東京都セキュリティ促進協力会では、警視庁生活安全部との連携を図りながら、これらの指針に沿って、信頼性の高い防犯設備・錠前の普及に努めています。
指針の性格
条例で定める指針は、知事、教育委員会、公安委員会が共同して、住宅、道路、学校等の防犯性の向上を図る上での配慮事項を示すものです。
それは、それぞれの対象となる事業者、所有者または管理者等に対して、強制するものではなく、犯罪の防止に配慮した自発的な対策を促すことを目的としています。
条例が定める3つの指針
- (1)住宅における犯罪の防止に関する指針
- (2)道路、公園、自動車駐車場及び自転車駐車場に関する防犯上の指針
- (3)学校等における児童等の安全確保に関する指針
NPO法人東京都セキュリティ促進協力会は、指針(1)に沿って、2003年より住宅・駐車場の防犯診断を開始し、(3)の学校の安全については、「学校110番」事業を行う等、条例が目的とする安全・安心まちづくりに貢献しています。
各指針の詳細
(1)住宅における犯罪の防止に関する指針
(第10条 知事及び公安委員会が共同して策定)
犯罪の防止に配慮した構造及び設備に関する基準、共同住宅の居住者の安全を確保するための管理対策等を示し、防犯性の高い住宅の普及を図る。
■共同住宅・一戸建て住宅の構造及び設備に関する基準
- ・共同住宅に関して、住戸の玄関扉にこじ開け防止の措置、破壊及びピッキング等に強い錠の設置、補助錠の設置などの防犯措置を講ずること
- ・一戸建て住宅に関して、窓には破壊が困難なガラスを使用したり、侵入防止に有効な面格子や補助錠を設置することなど
■設置物、設備等の整備及び維持管理
- ・ 防犯設備の点検整備、死角となるものの除去、植栽の植樹の選定及び位置の配慮等を行うことなど
■居住者等による自主防犯体制の確立等
- ・ 管理組合等を中心とした自主防犯活動の推進、管轄警察署との連携
(2)道路、公園、自動車駐車場及び自転車駐車場に関する防犯上の指針
( 第15条 知事及び公安委員会が共同して策定)
犯罪の防止に配慮した構造、設備等に関する防犯上の指針を定めることにより、防犯性の高い道路等の整備を促進する。
■道路、公園、自動車駐車場、自転車駐車場に係る企画、設計及び施設整備上配慮すべき事項
- ・ 道路:歩車分離、見通しの確保、街路灯の設置、緊急通報装置の設置、防犯ベル等の設置
- ・ 公園:園路の死角排除、下枝のせん定等、緊急通報装置の設置等
- ・ 駐輪場:柵の設置、防犯設備の設置、死角排除のミラー設置、照度の確保等
(3)学校等における児童等の安全確保に関する指針
( 第20条 知事、教育委員会及び公安委員会が共同して策定)
学校等の管理者に対し、具体的な方策を示し、児童等の安全の確保を図る。
■正当な理由なく学校等に立ち入ろうとする者の侵入防止等
- ・ 出入り口の限定、教室・職員室等の配置等の検討
■施設・設備の点検整備
- ・ 施錠設備等、障害物除去、警報装置等
■安全確保についての体制の整備
- ・ 学校等の敷地内及び外周の巡回、学校開放時の人員配置等
■児童等に対する安全教育の充実
- ・ 避難訓練の実施、子ども110番の家の周知、防犯教育の実施等
■保護者、地域及び関係団体との連携
- ・ 保護者等による登下校時パトロール、メディア等による情報提供等
■緊急時に備えた体制整備
- ・ 教職員に対する指導・研修・訓練の実施、警察署・消防署等との連携