倫理規定及び行動規範
特定非営利活動法人
東京都セキュリティ促進協力会
目的
防犯業務従事者の団体である東京都セキュリティ促進協力会の会員である私たちの行動のあり方を定め、他団体や行政機関等との健全で公正な関係を構築し、また犯罪被害の脅威を与える反社会的行為や反社会的勢力に対し毅然と対処することによって当会ならびに会員各社、各員が社会から信頼され、安全で安心な社会の実現に向けた私たちの活躍の場を自ら広げることを目的とする。
防犯業務従事者としての社会的責任
会員は、防犯に従事する専門職が、技術的能力と良識に対する社会の信頼と負託の上に成り立つことを認識し、社会が真に必要とする安全・安心の実現に寄与すると共に、この実現のために供する製品、技術、サービスに関して、その品質、信頼性、安全性および環境保全に対する責任を有する。
<行動規範>
企業と同様、本会もその価値が存続に値しないと社会が判断すれば消滅します。
しかるに私たちは防犯に従事する専門職として社会に認められ、期待される成果の実現のため有益な製品、技術、サービスを提供しつづけなければなりません。
安全と安心の継続的提供が存在意義でありますから、当然のことながら低品質のサービスや信頼性に欠ける商品の販売はいたしません。
また私たちは社会の一員として地球環境に配慮した製品(省エネルギー、低二酸化炭素排出、高リサイクル率、過剰梱包廃止製品等)の選定や開発に努めます。
さらに施工作業においては余分なゴミを出さず高効率の資源利用にも努めてまいります。
防犯業務従事者としての研鑽と向上
会員は、防犯にかかわる技術専門職上の能力と人格の向上に継続的に努める。
自らの専門知識を、豊かで安らぎのある持続的社会実現のために最大限に活用し、都民、顧客、その他大衆に対して誠実に対応することを通じて防犯業務従事者としての品位、信頼を維持向上させることに努める。
<行動規範>
日々犯罪手口は進化しています。また技術革新は歩みを止めません。
私たちが歩みを止めれば知識と技能は陳腐化し、都民を始めとした社会の要求に充分応える力を日々失っていくことは明白です。
私たちは犯罪者の新手の手口に対抗する手法や新しい製品など、最新の技術情報の取得に努め、技術専門職としてたゆまぬ研鑽を行います。
またこれら技術や知識をもっていても社会に懐疑や不信の念をもたれては活躍の場を与えられないことも承知しております。
私たちは社会に広く信用され信頼される者となるべく、品位と人格の向上に努めつづけることこそが活躍の場を自ら得るための唯一の手段であることを認識しており、これらのさらなる研鑽と向上に努めてまいります。
法令の遵守
会員は防犯業務従事者であることを常に心に留め、職務の遂行時のみならず、すべての行動において、社会的規範、法令および関係規則を遵守する。
<行動規範>
犯罪とは刑罰を定めた諸規定の犯罪構成要件に該当する違法・有責な行為をいい、防犯とはこれら犯罪行為を未然に防ぐことであります。
私たち防犯業務従事者は自らの行動に関し、当然の事ながら違法行為ともっとも縁遠いものでなければならないと認識しております。
また法や諸規定に刑罰を定められたもの以外のものであっても良き市民として社会規範に照らし合わせ、当然の務めとして良識ある行動を行います。
契約と秘密保持の遵守
会員は、防犯業務遂行上の雇用者、依頼の受託者、あるいは代理人として契約を遵守し、業務遂行上知りえた情報の秘密保持の義務を負う。
<行動規範>
私たちは防犯業務遂行上の雇用者、依頼の受託者、あるいは代理人として契約した場合、これを遵守します。
また防犯業務に従事する私たちは、例えば住居の脆弱性を明らかにし、対策として侵入警報システムを構築する場合があります。
これらの脆弱性に関わる情報や検知システム等の配置がひとたび犯罪企図者の手に渡れば依頼者等に不利益が発生する確率は飛躍的に高まることを認識しております。
また人が写った防犯カメラの撮像記録や顧客リストは個人情報そのものです。
私たちの業務は重要情報と深く関わっており、情報漏洩を防ぎ、秘密保持を堅く行うことは最も傾注すべき責務であることを認識しており、これの保持に最大の努力をいたします。
私たちは情報漏洩対策を万全に行い、これらの重要情報が本来の目的以外の使途で使用されることのないよう、物理面、運用面の双方から強固な体制を構築すべく努力してまいります。
利益相反の回避
会員は、自らの職務において、雇用者や依頼者との利益相反を生むことを回避し、利益相反がある場合には、説明責任と公明性を重視し、雇用者や依頼者に対し利益相反についての情報をすべて開示する。
<行動規範>
本来私たちの職務は、雇用者や依頼者と私たち双方が、ともに相応な利益を得ることを目的としており、どちらかが一方的に利を得、もう一方が不当な不利益を被ることがないよう遂行することが重要と認識しています。
私たちは雇用者や依頼者が望まない不利益が発生する可能性がある場合は可能な限り詳細に情報を開示し説明する義務があり、まず利益相反の発生を回避させることに全力をかけます。
またこれが回避できない場合は、相互に納得できる解決策を見つけるべく最大限の努力をいたします。
公平性の確保
会員は、人種、性別、年齢、地位、所属などによって個人を差別せず、個人の人権と人格を尊重する。また、個人の秩序ある自由を尊重し、公平に対応する。
<行動規範>
社会はグローバル化と多様化がすすんでおり、これは人やその集まりであるコミュニティーにおいても同様です。
この流れは今後も止まらず、その中において柔軟な対応が求められていることの重要性を認識しています。
国際化の流れの中で海外の様々な人々と接する機会が増え、多様化の流れの中で多くの個性や表現をともなう活動が広がっています。
しかし私たちはこのような変化の中においても不変であることに注目し尊重していきます。
つまり自らがして欲しいように、他者の基本的人権と「秩序ある自由」を尊重し、公平に対応してまいります。
相互の協力と尊重
会員は、他者と互いの能力の向上に協力し、防犯にかかわる専門職上の批判等には謙虚に耳を傾け、不公正な競争を避けて真摯な態度で討論すると共に、他者の知的成果などの業務を正当に評価する。
<行動規範>
私たちは互敬の精神をもって会の内外にかかわらず防犯に関わる専門職上の批判等には謙虚に耳を傾けます。
またこれらに得るものがあればこれを尊重し、真摯な態度でこれを検討するとともに最適な行動や将来の方向性の決定などのために用いることを拒みません。
私たちは排他的ではなく、柔軟性に富んでおり、既成概念にとらわれず公平で真摯な姿勢で他者と接します。
また他者の成果を正当に評価する正しい知識と見識を得るため日々精進して参ります。
教育と啓発
会員は、自己の専門知識と経験を生かして、将来を担う防犯専門職者の指導・育成に努める。また得られた知的成果が社会の安全に資するものであると判断される場合には公演、解説、書籍出版などを通じて公開に努め、人々の啓発に貢献する。
<行動規範>
当会の存続意義が、防犯を通じて安全と安心を継続的に社会へ提供することにありますから、当会が教育の場を提供するなど、将来を担う防犯専門職者の指導・育成に努めることは当然の責務と会員各位は共通に認識しております。
また会員の専門職者も、自ら有する技能と知識を次世代に継承するよう機会の提供に努めます。
これらの活動を通して得られた知的成果が社会の安全に貢献できると判断される場合は講演、解説、書籍出版、WEBでの掲載など、公開に努め、人々の防犯意識の啓発・醸成に貢献してまいります。
ただし犯罪企図者が悪用する可能性がある手口情報等に関しては、厳にこれを制し、開示が必要な場合は厳格な規律・規定に則り特定できる者に対してのみこれを行います。不特定多数の者への開示は行いません。