
都内の犯罪情勢についてお聞かせいただけますか。認知件数はいかがでしょうか。
平成22年の刑法犯認知件数は195,970件で、前年に比べ約1万件近く減っています。8年連続の減少で、数値の上では、「世界一安全な都市」と言われた昭和40年代の水準にまで戻すことができました。しかし、毎年実施されている都民アンケート(都庁)によれば、7年連続で一番多い要望が「治安対策」であり、また、昨年3月に警視庁が行った「都内の治安に関するアンケート調査」の結果でも、自分や自分の家族が犯罪に巻き込まれるかもしれないという不安を抱いている人が相当数いることがわかりました。刑法犯認知件数は減っていますが、都民が心から安心して暮らすためには、今なお治安対策は重要な課題であるといえます。
罪種別の特徴はいかがでしょうか。
罪種別では「凶悪犯、粗暴犯、窃盗犯、知能犯、風俗犯」の各罪種とも減少しています。侵入窃盗に関しても、認知件数は9,415件で、前年より1割以上減っています。中でも空き巣については、発生のピークだった平成14年の2万件から4分の1以下である4,540件に減少しており、官民挙げての犯罪抑止対策の効果がもっとも顕著に現れている犯罪の一つといえます。
高齢者を狙う振り込め詐欺についてはどうでしょうか。
振り込め詐欺は、東京へのほぼ一極集中という状況です。私も、毎朝各種業務の一番最初に振り込め詐欺の発生日報を必ず見るのですが、高齢者を狙う振り込め詐欺の被害は特に女性の方に多く、息子や孫を語る「オレオレ詐欺」で、100万円以上、中には1,000万円にものぼる高額被害に遭う方もいらっしゃいます。犯行は組織的犯罪集団によって行われていると思いますが、警察の振り込め詐欺対策の裏をかくように新たな手口、例えば、警察官や金融庁の職員をかたった電話の後で、通帳やカードを直接手渡しで受け取りにくるなど、巧妙かつ悪質な手口で高齢者を狙っています。押さえ込むのはなかなか容易ではありませんが、振り込め詐欺の撲滅にむけて、警視庁全庁を挙げて検挙と被害防止対策に取り組んでいます。


































